天窓から雨漏りしたらどうする?その原因や対処方法について解説します!
投稿日:2023.8.17 更新日:2023.8.19
明るくておしゃれな天窓、でも実は…
室内を明るくしてくれるためとってもエコで、何と言ってもおしゃれに見えるので新築住宅に取り入れられることが多い天窓。
天窓のある家に憧れて、家を建てるなら天窓を付けたい!とお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ところが天窓はよいことばかりではなく、どうしても避けられない問題があります。
それは、経年劣化による「雨漏り」のリスクです。
そこで今回は天窓から雨漏りする原因は何か、またその対処方法について解説していきます。
天窓とは?
雨漏りのことはさておき、まずは天窓について簡単にご説明します。
天窓は、天井に設けられた採光窓のことをいい、「明り取り」や「トップライト」とも呼ばれています。
昨今の住宅密集地では大きな窓を付けることが難しく、天窓を付けることにより効率的に明かりを取り入れることができるのはとても大きなメリットです。
また、朝日を浴びると「幸せホルモン」とも呼ばれているセロトニンの分泌が活発になるため、家に居ながら日光浴ができるのは嬉しいポイントですよね。
ただし、天窓を付けるのはよいことばかりではなく、デメリットがあることを理解しておかなければなりません。
天窓を付けるデメリットとは?
天窓を付けるデメリットのひとつは、日光が当たることにより室内温度が上昇することです。
もちろん冬は暖かく快適に過ごせるのですが、夏場は強い日差しが降り注ぐことにより室内温度が上がり、エアコンの効きが悪くなってしまいます。
もうひとつ挙げられるデメリットは、冒頭でお伝えした「雨漏りの不安」です。
天窓は屋根に付ける窓ですから、屋根と窓の取り合い部分や、窓のコーキング部分から雨漏りするリスクが非常に高まります。
では、それらの部分から雨漏りが発生する原因はいったい何なのでしょうか?
天窓から雨漏りする原因
天窓から雨漏りするので見てほしい、と連絡をいただき現場調査をすると、原因のほとんどは以下の2点に集中しています。
① 防水シート(スカート)の劣化
瓦屋根の場合、天窓周りに入り込んだ雨水を瓦の外に排出するために、スカートと呼ばれる鉛のシートが付けられています。
そのスカートが劣化して穴が開いてしまうと、雨漏りの原因になってしまうのです。
② コーキングの劣化
天窓周りのコーキングが寿命を迎えて防水性がなくなってしまうと、そこから雨漏りがします。
コーキングの寿命は約10年と言われていますが、強い紫外線を浴びる屋根部分はもっと早く寿命を迎える場合もあります。
そのため、5〜10年おきのメンテナンスが必要となるのです。
その他、新築時の納まりが悪く、積もり積もって雨漏りを引き起こすケースもありますし、屋根全体のルーフィングが寿命を迎えていることもあります。
その場合は屋根をバラすことになり、大掛かりな工事となってしまいます。
天窓から雨漏りした時の対処方法
それでは、天窓から雨漏りした場合は、どのように対処したらいいのでしょうか?
対処方法としては、以下の4つが挙げられます。
① 防水シート(スカート)の交換
天窓周りのスカートが劣化して穴が開いていた場合は、新しいスカートへの交換が必要です。
最近のものは鉛の表面にコーティングがされており、かつ裏面は強力な粘着加工がされているため、昔のものに比べて耐久性が高まっています。
② コーキングの打ち替え
古いコーキングをカッターで切って撤去し、新しいコーキングを打ちます。
コーキングにも色々な種類がありますが、耐久性、防水性ともに高いシリコンコーキングを使います。
先にプライマーという下地材を塗って乾燥させ、コーキングを打ちヘラで整えたら完成です。
なお、ゴムパッキンが切れていた場合も同様で、ゴムパッキンを撤去してコーキングを打ち防水処理をします。
コーキングに関しては「打ち増し」という方法もありますが、防水性のことを考えると「打ち替え」のほうがベストです。
③ 板金を使った部分補修
天窓用の役物は本来は瓦用とスレート用しかないのですが、スレート用を金属屋根に無理やり付けている家も少なくありません。
そのため、納まりが悪く雨漏りする場合もあるので、その場合は板金で谷を作って水が下に流れる仕組みを作ります。
ただし、これはあくまでも補修工事という扱いで、雨漏り保証はできませんのでご注意下さい。
④ 天窓を撤去して塞ぐ
新築の時に勧められて天窓を付けたものの、住んでみると明り取りはそんなに必要なかったという場合は、天窓を塞ぐことをおすすめします。
天窓は5〜10年ごとのメンテナンスが必要なため、その度に費用が発生してしまうからです。
方法としては、以下のような流れになります。
1.天窓周りの屋根材を外して天窓・窓枠を撤去
2.天窓を撤去した部分に合板・ルーフィングを貼る
3.既存の屋根材を葺き直す
天窓塞ぎ工事については、下記現場レポートでもご紹介していますのでご覧ください!
瓦屋根であれば天窓がなくなった部分だけを葺き直せばよいのですが、スレート屋根の場合はそうも行きません。
屋根の面ごと葺き替えるかたちになりますので、天窓を塞ぐ時は屋根全体のカバー工事の際にまとめて行うのがベストです。
屋根カバー工事の際、天窓はどうしても残したいというお客様であれば、雨仕舞をしっかりとしたうえでカバーを行っています。
ただし天窓がある以上、先述のとおりコーキング打ち替え等の定期的なメンテナンスは必ず必要です。
そのため、お客様にはその旨をしっかりとご説明し、ご理解いただいたうえで工事を行うようにしています。
天窓工事のことなら富士宮屋根工事店へ
今回は、天窓から雨漏りする原因とその対処方法について解説してきました。
天窓からの雨漏りは簡単な補修で収まることが多いのですが、それだけでは収まらないケースもあります。
そのため、天窓は屋根屋泣かせの屋根と言っても過言ではないのです^^;
当社では屋根の調査・お見積りを無料で行っています。
天窓をはじめ、屋根に関するお悩みや疑問がありましたら、富士宮屋根工事店までお気軽にお問い合わせください!
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