雨漏りのおもな原因とは?雨漏りの修理事例もご紹介します!
投稿日:2024.5.14
ある日突然天井からポタポタと雨漏りが…
気づいたら天井にシミができていた…
そんな経験をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。
とてもやっかいな雨漏りですが、その原因が分かっていると慌てずに対応できるかもしれません。
そこで今回は、雨漏りのおもな原因をいくつかピックアップして、それぞれの対応・修理方法について解説していきます。
目次
そもそも雨漏りとは?
雨漏りと聞くと天井からポタポタと水が落ちてくることを想像するかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
外壁が浮いてきたり軒先が崩れてきたりするのも雨漏りが原因によるものです。
このように「気づいたら不具合が起こっていた」という雨漏りは意外と多く、目に見える雨漏りよりもやっかいなものなのです。
雨漏りのおもな原因5つと雨漏り修理事例
当社では数多くの雨漏り調査を行い、修理・リフォーム工事を行ってきました。
ここでは当社に寄せられた雨漏り調査のなかでも特に多い原因を5つ挙げ、それぞれの修理事例をご紹介します。
雨漏りの原因① ルーフィングの劣化
「屋根から雨漏りする」と言われたら、まずはルーフィングの劣化を疑います。
ルーフィング(防水シート)は屋根材の下に隠れていて目に見えないものですが、屋根の防水においてもっとも重要な役割を果たしています。
ルーフィングの寿命はそのグレードにもよりますが、一般的な住宅で20年ほどです。
(新築住宅では屋根にあまりお金をかけない傾向にあります。)
もちろん20年以上経っても雨漏りしていないお家もたくさんありますが、塗装を繰り返した屋根は雨漏りしやすい傾向にあります。
寿命を迎えたルーフィングは油分が抜けてパリパリのおせんべいのような状態になっているため、その上を職人が歩くことによりルーフィングを傷めます。
さらに屋根材を止めている釘穴が広がり、そこから水が漏れてしまうのです。
屋根のメンテナンスと思って行った屋根塗装が、逆に屋根を傷めることになりかねないのです。
修理事例①・スレート屋根のカバー工事
こちらは築後25年のお家で、化粧スレート屋根の塗装をした直後に雨漏りしたというお客様です。
屋根をめくってみると、回った水が逆流している様子が見受けられました。
これは屋根塗装の際の縁切り※不足によるものです。
※縁切り=スレートの重なり部分の塗膜を切って、水が流れる状態にすること
築25年ということでルーフィングは寿命を迎えていたため、スレートの下に回った水が釘穴から漏れていたのが雨漏りの原因でした。
このような状態になってしまうと、屋根カバー工事をする以外に雨漏りを止める方法はありません。
雨漏りの原因② 屋根材の割れやズレ、谷板金の穴あき
屋根材が経年劣化で割れたり強風でズレたりすることにより、雨漏りを引き起こすことがあります。
先述したルーフィングの重要性にもつながるのですが、ルーフィングが元気であれば屋根材が割れてもすぐに雨漏りすることはありません。
ところがルーフィングが寿命を迎えていると、野地板に雨水が直に当たるため雨漏りしてしまいます。
また瓦屋根の場合は、谷の部分の板金(銅板)が劣化により穴が空いて雨漏りする、というのもとても多い事例です。
修理事例②・屋根カバー工事(部分的に合板補強)
こちらは屋根材が割れて雨漏りしていたお客様です。
野地板も緩んでいましたので、部分的にラーチ合板を重ねてルーフィングを敷き、新しい屋根材を貼りました。
このように部分的に合板で補強するときにオススメの屋根材は、石粒付きガルバリウム鋼板です。
表面が凸凹しているため、表面から見ても部分的に合板を入れたことが全くわかりません。
雨漏りの原因③ 笠木からの雨漏り
バルコニーの下の部屋が雨漏りする場合、疑わしいのは笠木(手すりの部分)です。
バルコニーは屋根がないため常に風雨にさらされており、建物のなかでも特に劣化が早い場所です。
特に笠木はビス止めした部分や外壁との取り合い部分から雨水が侵入しやすく、外壁をつたって下階の雨漏りにつながります。
また水が回ったサイディングの内部が腐ってしまうと、サイディングが浮いてきて落ちてくることもあるのでとても危険です。
修理事例③ バルコニー部分の外壁カバー工事と笠木板金
こちらのお客様は笠木から雨漏りしていて、バルコニーの外壁部分が腐って落ちそうな状態でした。
そのため、バルコニーの外壁のみ部分カバー工事をさせていただきました。
また笠木は、ルーフィングで防水処理をしたあとに捨て笠木板金を入れ、さらに上から板金を被せるという二重構造にしています。
外壁は通気工法※を取っており外に水が出る仕組みになっているため、外壁の中が腐るようなことがありません。
※下地と外壁材の間に通気層を設けること
雨漏りの原因④ 新築・リフォーム時の施工不良
新築やリフォーム時の施工不良により雨漏りしてしまうのは実はとても多いのです。
特に屋根の谷の部分や外壁との取り合い部分の雨仕舞が不十分であると、いずれ雨漏りを引き起こします。
また屋根・外壁の納まりがおかしい場合にも雨漏りのリスクが高まります。
やっかいなのは屋根に詳しくない業者が雨漏り修理をして、やってはいけない場所にコーキングを打って逆に雨漏りがひどくなるケースです。
雨漏り修理は長年の知識と経験が必要なので、専門外の業者に頼むのは要注意です。
修理事例④ 屋根の部分カバー工事
こちらはエバールーフという横葺き屋根の納まりがおかしかった現場です。
さらに過去に雨漏り修理をした業者が、よかれと思って打ったコーキングのせいで余計雨漏りが酷くなっていました。
屋根をバラすとなると大掛かりな工事になるため、屋根の部分カバー工事というかたちを取らせていただきました。
外壁との取り合い部分は特にしっかりと雨仕舞を行っています。
雨漏りの原因⑤ 戸袋からの雨漏り
雨樋を収納する戸袋のカバーを外すと、中がベニヤ板になっていることが多いです。
ベニヤには防水性はありませんので、雨水を吸ったら雨漏りしてしまいます。
また戸袋の中が板金加工されていても、コーキング不足で雨漏りしている場合もあります。
雨漏りの原因としては意外と多い場所なので、戸袋の下の部屋が雨漏りしていたらまず戸袋を疑い、バラして中を確認するようにしています。
修理事例⑤ 戸袋の板金補強
こちらのお客様は戸袋の辺りから雨漏りするとのことで、戸袋をバラしてみると波板があったもののコーキングされておらず、バラすと中の土壁にシミがありました。
そのため戸袋用の板金を貼り、3方向をコーキングで埋める修理を行いました。
雨漏り調査・修理は豊富な経験が必要です!
今回は、今まで当社で雨漏り調査を行ってきたなかで特に多かった雨漏りの原因とその修理事例をご紹介してきました。
しかし雨漏りの原因は1つだけとは限らず、複数の原因が重なった雨漏りも珍しくありません。
雨漏り修理を行ったあとに漏れてしまい、原因は別の場所にあったということもあります。
そのように雨漏り調査は一筋縄ではいかないことも多く、切り分けがとても難しいのです。
当社では、数百件にものぼる雨漏り調査を行ってきた職人が伺い、徹底的に調査をさせていただきます。
修理に関してもその場しのぎではなく、雨漏りを根本から直し、再発させない工事をいたしております。
雨漏り調査・修理のことなら、富士宮屋根工事店までお気軽にお問い合わせください!
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