霧よけ(キリヨケ)ってなに?庇との違いは?メンテナンス方法についても解説!
投稿日:2024.11.26
当社施工事例や現場レポートでもたびたび登場する「霧よけ(キリヨケ)」。
「霧よけ」と聞いてもピンとこない人が多いかも知れませんが、「庇(ひさし)」と言ったらイメージしやすいのではないでしょうか。
最近の新築住宅ではあまり設置されなくなってきた霧よけですが、玄関や勝手口であればほとんどの家に採用されていますよね。
今回は、そんな身近な存在でもある「霧よけ」について解説していきたいと思います。
霧よけに起こりがちな不具合やメンテナンス方法もご紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてください!
目次
霧よけ(キリヨケ)とは?
霧よけとは、窓や玄関などの開口部の上に設置された小さな屋根のことです。
冒頭でもお伝えしたとおり、「庇(ひさし)」という呼びかたのほうが馴染みがあるかと思います。
霧よけも庇もまったく同じもので、雨水や日差しをさえぎってくれる、お家にとってはなくてはならない存在です。
お住まいの名称については以下ページでも詳しくご紹介していますので、ぜひご参照ください!
霧よけの種類と構造
霧よけにもいろんな種類がありますが、窓の上であれば下の写真のような軒の出が短いものが一般的です。
また玄関であれば、下の写真のように垂木や梁がむき出しになっている玄関庇をよく見かけますよね。
いずれのタイプも下地の上にルーフィング、屋根材が重なっており、外壁とぶつかっているのが一般的な霧よけの構造です。
霧よけは普通の屋根と比べると勾配がゆるく外壁とぶつかる部分があるので、しっかりと防水処理を行わなければなりません。
霧よけのメリットとは?
霧よけには以下のようなメリットがあります。
雨が降り込みにくい
窓を開けていたら急に雨が降ってきて室内がビショビショ・・・
そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
そこで窓に霧よけが付いていれば、多少の雨なら窓を開けていても平気です。
雨の日に室内の換気をしたい、と言った時にも便利ですよね。
日差しをさえぎってくれる
昨今の夏の日差しは強烈なので、窓のそばはとても高温になりますし、日焼けでフローリングやカーテンが傷んでしまうことがあります。
いっぽう霧よけがあれば日差しが差し込む範囲が狭くなるため、室内の劣化や室内温度の上昇を抑える効果があります。
窓が汚れにくくなる
霧よけがない窓は、雨水に含まれる砂やホコリが直に当たって窓ガラスが汚れやすくなります。
いっぽう霧よけがあると、窓に雨が当たりにくくなるので汚れが付きにくく、窓の下の「雨だれ」も出来にくくなります。
霧よけのデメリット
霧よけには以下のようなデメリットもあります。
劣化しやすく雨漏りしやすい
霧よけは雨が降り込みにくく日が当たりにくいということは、言い換えると雨水や日光を直に受けているということです。
そのため霧よけはとても劣化しやすく、劣化にともない雨漏りのリスクが高まるのです。
加えて勾配がゆるく水はけが悪いため、雨漏りが進行して軒天が傷んだり、霧よけ全体が腐ってしまうこともあります。
メンテナンス費用がかかる
霧よけは屋根の中でも特に劣化しやすい部分のため、定期的なメンテナンスが必要となります。
そのため、設置された霧よけの数が多くなればなるほどメンテナンス費用もかかってしまいます。
霧よけに起こりがちな不具合とは?
次に、霧よけに起こりがちな不具合をいくつかご紹介します。
板金のサビや劣化
霧よけは勾配がゆるく水はけが悪いため、板金が錆びて穴があいてしまうことがあります。
板金に穴が開くと雨漏りにつながり、下地を腐食させてしまいます。
雨漏りによる霧よけ全体の劣化
霧よけが劣化して雨漏りすると、鼻隠しが腐ったり、軒天が腐って穴が空いたりすることがあります。
雨漏りがエスカレートしていくと下地まで腐食して、霧よけ全体が崩れてしまう危険性もあるのです。
破風・鼻隠しの劣化
霧よけにも屋根同様、ケラバや破風板、鼻隠しが存在します。
それらは雨水を直に受ける部分なので痛みやすく、見た目が悪くなるだけでなく落下の危険性まであります。
霧よけのメンテナンス方法と施工事例
次に霧よけが劣化しした場合のメンテナンス方法と、当社の施工事例をいくつかご紹介します。
板金カバー
霧よけのメンテナンスとしてオススメなのは板金カバー工事です。
板金カバーは屋根カバー工法と同じような手順で行います。
1.既存の霧よけの状態によってはラーチ合板を重ねる
2.ルーフィングを重ねる
3.「唐草」という水切り板金を霧よけの周りに取り付け、上から本体板金を引っかけるようにして取り付ける
霧よけのメンテナンスとして塗装を進める業者も多いですが、塗装は見た目だけの問題であまり意味がありません。
見た目はキレイになって撥水性はよくなるかも知れませんが、霧よけの劣化や雨漏りを防止することにはつながらないからです。
板金カバーは塗装の倍以上の費用が発生しますが、見た目だけの塗装を繰り返すよりも長い目で見るとオトクな工事と言えます。
当社で行った霧よけ板金カバー工事はこちらをご参照ください!
軒天カバー
霧よけの軒天が傷んでしまったら、板金でカバーすることをオススメします。
軒天は塗装で済ませたりケイカル板を貼ったりする業者も多いのですが、板金でカバーしたほうが数倍長持ちします。
軒天のカバーには角波板金を使うことが多いため、見た目もカッコよくなります。
軒天のリフォームを塗装で済ませると数年後には塗膜が剥がれたり、サビが発生したりします。
せっかくお金をかけるのであれば、長持ちするリフォームをしたいものですよね。
当社で行った軒天カバー工事はこちらをご参照ください!
霧よけのことなら富士宮屋根工事店まで!
今回は霧よけのメリット・デメリット、メンテナンス方法などについて解説してきました。
霧よけは小さな屋根ですが、不具合を放置すると大規模な修繕が必要となる場合もあるので早めの工事をオススメします。
当社は板金工事業者として多くの屋根工事に携わってきました。
大規模な屋根のリフォームだけでなく、霧よけや玄関庇など、屋根の小工事も得意としております。
霧よけ・庇のことでお困り事がありましたら、富士宮屋根工事店までお気軽にご相談ください!
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