塩害に強い屋根材とは?海沿いの住まいでも安心な選び方
投稿日:2026.8.21 更新日:2026.8.21

海の近くに住みたい、あるいは海の見える土地に家を建てたいと考えたとき、見落とされがちなのが「塩害」の問題です。
潮風に含まれる塩分は、屋根材の劣化を早める大きな原因になります。
せっかく理想の立地に家を建てても、屋根材選びを誤ってしまうと通常よりも早く傷んでしまい、メンテナンス費用もかかってしまいます。
そのため、塩害について理解して、塩害に強い屋根材を選ぶことが大切です。
本記事では塩害がなぜ起こるのか、そしてどのような屋根材を選んで、どのようなメンテナンスをおこなえば被害を抑えられるのかを解説します。
塩害とはどのような現象?

塩害とは、海水に含まれる塩分が風に乗って建物に付着し、屋根や外壁の金属部分が腐食してしまう現象のことです。
海水が蒸発する際に発生する塩の粒子が潮風として運ばれ、屋根材の表面に少しずつ蓄積していきます。
塩分が屋根材に付着した状態が続くと、通常よりも速いスピードでサビが進行し、屋根材の強度が低下してしまいます。
またサビによって穴が開いてしまうこともあり、そうなると雨漏りにつながる危険があります。
さらに塩害は屋根材以外にも、エアコンの室外機やベランダの手すりなどの金属部分にも影響を及ぼすため、注意が必要です。
塩害地域は一般的に、海岸から2km圏内の塩害の影響を受けやすいエリアになります。
ただし、地形や風の強さによっては、それより離れた場所でも影響が出ることがあります。
塩害の影響を受けやすい屋根材

以下の屋根材は、塩害に弱い屋根材とされています。
トタンなどの金属屋根
トタンなどの金属屋根は軽量で施工しやすい一方、塩害の影響を強く受けやすい素材です。
塩分を含んだ潮風にさらされ続けると、表面のメッキが劣化してサビが発生しやすくなり、通常よりも早くメンテナンスが必要になります。
サビを放置したままの状態にしてしまうと、屋根材そのものに穴が開いてしまうこともあり、葺き替えが必要になるケースも珍しくありません。
セメント瓦
セメント瓦は、セメントを主原料としている屋根材です。
素材そのものが金属ではないため、塩分によって直接サビが発生することはありません。
しかし、表面の塗膜が塩害の影響で劣化しやすく、塗膜が剥がれたりひび割れたりして劣化が進行してしまいます。
また、セメント瓦は現在ほとんど生産されておらず、部分的な交換が難しいということもあるため、劣化のサインを見逃さずに早めに塗装でメンテナンスすることが大切です。
塩害に強いおすすめの屋根材

反対に、以下のような屋根材は塩害に強いため、海沿いの住宅にはおすすめの屋根材です。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛によるメッキ加工が施された金属屋根材で、一般的な金属屋根に比べてサビに強いのが特徴です。
表面に塗装を重ねることで、塩による劣化をさらに抑えることができます。
ただし、海岸からの距離が近すぎる場合はメーカー保証の対象外になることもあるため、購入前に保証条件を確認しておくと安心です。
SGL鋼板
SGL鋼板は、ガルバリウム鋼板をさらに進化させためっき鋼板で、めっき処理された鋼板の中でも高い耐食性を誇っています。
従来のガルバリウム鋼板よりも海岸に近いエリアでも保証の対象になりやすく、塩害地域での選択肢として注目されています。
価格はガルバリウム鋼板よりもやや高めになる傾向がありますが、その分、長期的な安心感を重視したい人に向いている屋根材です。
ジンカリウム鋼板
ジンカリウム鋼板は、鋼板の表面に天然石の粒をコーティングした屋根材です。
石粒が金属部分を覆っているため、潮風が直接金属に触れにくく、塩害による腐食を抑えやすいという特徴があります。
傷や紫外線にも強く、耐用年数の長さも魅力の一つです。
粘土瓦
昔ながらの粘土瓦は金属を使用していないため、塩害によるサビの心配がほとんどありません。
耐久性にも優れており長期間安定した性能を保ちやすい屋根材なので、塩害地域でもとても人気があります。
重量があるため建物への負担は増えますが、耐震性を考慮した設計であれば気にせず選ぶことができます。
屋根材の種類については「貴方の家の屋根はどのタイプ?」をご覧ください。
塩害を防ぐためのメンテナンス

塩害に強い屋根材を選んだとしても、まったくメンテナンスが不要になるわけではありません。
ここでは、塩害の進行を防ぐためのポイントを紹介します。
定期的な水洗い
潮風の影響を受けやすい地域では、屋根の表面に付着した塩分を洗い流すために定期的な水洗いをおこなうことがおすすめです。
特に雨が少ない時期は、雨によって塩分が流れてくれずに塩分が屋根に蓄積しやすいため、意識的に水洗いをおこないましょう。
また、台風の後など塩分が多く付着しやすいタイミングでの点検も効果的です。
高所での作業となるため、安全な場所からおこなえない場合は専門業者に依頼しましょう。
塗装によるメンテナンス
10〜15年を目安に塗装によるメンテナンスをおこなうことで、塩害による劣化の進行を抑えることができます。
塗装に使う塗料も防錆効果の高いものを選ぶことで、より長く屋根の性能を保ちやすくなります。
また、塗り替えの際には既存の塗膜やサビをしっかり除去する下地処理も重要で、この工程を丁寧におこなうかどうかが塗装後の耐久性に大きく関わってきます。
当社の屋根塗装については「屋根・外壁塗装」をご覧ください。
まとめ
海沿いの住まいでは、塩害によって屋根材のサビや塗膜劣化が進み、放置すると雨漏りにつながる恐れがあります。
トタンやセメント瓦は塩害の影響を受けやすい一方、ガルバリウム鋼板やSGL鋼板、ジンカリウム鋼板、粘土瓦などは塩害に強く、海岸沿いの住宅に適した屋根材です。
ただし、塩害に強い屋根材でもメンテナンスは欠かせません。
定期的な水洗いで屋根に付着した塩分を洗い流し、10〜15年を目安に防錆効果の高い塗料で塗装をおこなうことで、劣化の進行を抑えて屋根の性能を長く維持できます。
快適な住まいを長持ちさせるためには、屋根材選びと日頃のメンテナンスが重要です。
*K*
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