コーキング工事は2種類!各工事の流れや施工する場所とは?
投稿日:2023.8.21
サイディング外壁に施工されているコーキングには、雨水や地震などの揺れから建物を守る役割があり、建物にとってとても重要な部分になります。
そのため、ひび割れや剥離などが起こっている場合には補修が必要です。
コーキングの補修方法には「打ち替え工法」と「増し打ち工法」があり、どちらが良いかは施工箇所によって異なります。
本記事では、コーキング工事の種類とそれぞれの流れについて解説します。
コーキング工事をしようとしている場所にはどちらの工法が適しているのか、しっかりと把握してスムーズな工事をおこないましょう。
目次
コーキング工事について
外壁材の継ぎ目にはコーキング工事をおこないますが、コーキング工事にはどのような役割があるのかご存じでしょうか。
まずは、コーキング工事の役割や補修が必要となる劣化症状について解説します。
コーキング工事とは
コーキング工事とは、外壁材と外壁材の継ぎ目を埋める工事のことをいいます。コーキング工事の大きな役割は建物内部への雨水の浸入を防ぐことです。
サイディング外壁には外壁材と外壁材の間に隙間が生じるため、隙間をコーキング材で塞ぐ必要があります。
もし劣化によってコーキングが剥がれたり割れたりした場合は、そこから雨水が浸入してしまい、雨漏りへと発展してしまうのです。
また、コーキングにはクッションのような役割があり、地震などの揺れから建物を守ってくれています。
コーキングの耐用年数は5~10年程度で、その期間を目安としてコーキング工事が必要です。
コーキング工事には「打ち替え工法」と「増し打ち工法」があり、各工事の方法については後述します。
補修が必要な劣化症状
前述した通り、コーキングには建物を雨や揺れから守るために重要な役割があるため、劣化が現れた場合は補修が必要です。
以下のような劣化症状が現れた場合は、コーキング工事によるメンテナンスをおこないましょう。
- ・肉痩せ:コーキングの厚みが薄くなっている状態
- ・ひび割れ:コーキングに小さなひびが入っている状態
- ・剥離:外壁材とコーキングとの間に隙間がある状態
- ・破断:コーキングが裂けている状態
- ・欠落:コーキングが取れて落ちている状態
肉痩せやひび割れの場合は緊急性は低いため、すぐに補修が必要なわけではなく経過観察でも問題ありません。
補修が必要となるのは「剥離」「破断」「欠落」が発生している場合です。
これらの劣化が発生している場合は劣化箇所から雨水が浸入してしまい、コーキングの役割を果たせなくなってしまうため早急な対処が必要になります。
打ち替え工法
まずは打ち替え工法とはどのような工事なのか、施工箇所や工事の流れについて解説します。
打ち替え工法とは
打ち替え工法とは、既存のコーキングを全て撤去してから新しいコーキング材を充填する工法です。
外壁塗装の際にコーキング工事をおこなう場合は、基本的に全て打ち替え工法でおこないます。
コーキング材を全て新しいものに変えるため、防水機能を確保することができ耐久性も高まります。
少しでも古いコーキングが残っていた場合、中で再びひび割れなどの劣化が起こる可能性があるのです。
全て撤去して新しいコーキング材を充填するため手間や費用がかかってしまいますが、総合的に判断すると打ち替えが適していると言えます。
打ち替え工法の流れ
打ち替え工法は以下の流れでおこないます。
①既存コーキングを撤去
②マスキングテープで養生
③プライマー塗布
④新しいコーキング材充填
⑤ヘラでならす
⑥養生撤去
打ち替え工法ではまず古いコーキングを剥がしていきます。
全て剥がし終えたら、外壁材にコーキングが付かないようにするためにマスキングテープで養生をします。
その後、プライマー塗布をして乾いたら新しいコーキング材を充填して施工完了です。
増し打ち工法
続いては、増し打ち工法の施工箇所や工事の流れについて詳しく解説します。
増し打ち工法とは
増し打ち工法とは、既存のコーキング材の上から新しいコーキング材を充填する工法です。
増し打ち工法では古いコーキング材が残ってしまいひび割れの原因になるため、外壁コーキングではおこないません。
ただし、増し打ちが適している箇所もあります。それはドアや窓のサッシ周りです。
サッシ周りにはコーキングの下に防水シートが取り付けられています。
もしサッシ周りで打ち替えをおこなうと、カッターを入れた際に誤って防水シートまで傷つけてしまう可能性があります。
そして防水シートが傷ついてしまった場合、雨漏りが起こる危険があるのです。
そのようなトラブルが起こらないようにするために、サッシ周りでは増し打ち工法での施工をおこないます。
また、サッシ周り以外にも入隅にも増し打ち工法での施工をおこないます。
入隅とは二つの壁が内向きになってできる、へこんでいる部分のことです。
入隅は構造上既存のコーキングが撤去できず、無理に撤去してしまうと建材を傷つけてしまう可能性があるため、増し打ちが適しています。
増し打ち工法の流れ
増し打ち工法は以下の流れでおこないます。
- ①マスキングテープで養生
- ②プライマー塗布
- ③新しいコーキング材充填
- ④ヘラでならす
- ⑤養生撤去
増し打ち工法では養生後、プライマーを塗布してその上から新しいコーキング材を充填したら施工完了です。
打ち替え工法では既存のコーキング撤去作業がありましたが、増し打ちではないため工程が少なくなります。
また、充填するコーキング材の量も少なくて済むため費用も安くなります。
まとめ
外壁のコーキングは、雨水や揺れなどから建物を守ってくれています。
コーキングが劣化してしまうと建物の寿命にも影響してしまうため、コーキング工事をおこない耐久性を保つことが大切です。
劣化症状の中でも、剥離・破断・欠落などが起こっている場合は要注意です。
またコーキング工事には「打ち替え工法」と「増し打ち工法」の2種類の工法があり、施工する場所によって異なります。
これから外壁塗装工事を検討している方は、本記事を参考に適切な工事をおこないましょう。
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