雨樋の工事はどこに頼むの?雨樋の名称についても徹底解説!
投稿日:2023.7.12 更新日:2023.7.12
戸建て住宅からマンションまで、ほとんどの住宅に取り付けられている雨樋。
建物の脇役的な存在のため、不具合が起こるまであまり気に留めない方も多いのではないでしょうか。
ところが雨樋の不具合を放っておくと、建物を傷めたり、ひいては雨漏りを引き起こすこともあります。
そこで今回は、脇役でありながらも重要な役割を果たしている雨樋の、名称や取り付け方、そして不具合についても解説します。
雨樋の工事はどこに頼めばいいの?という疑問にもお応えしますので、最後までチェックしてくださいね^_^
雨樋の名称
ひとことで雨樋と言っても、それぞれの部材に呼び名があり、役割を持っています。
まず初めに、雨樋の主な部材をご紹介していきましょう。
① 軒樋
屋根の軒先に、水平方向に取り付ける雨樋。
わずかな勾配が設けられており、雨水が集水器に向かって流れるように設置されています。
② 集水器(上合)
軒樋から流れてきた雨水を集めて、竪樋へ流す部材のこと。上合(じょうご)とも呼ばれます。
③ 呼び樋
軒樋と竪樋をつなぐ横引きの樋のこと。
④ 竪樋(たてどい)
外壁に沿って縦に取り付けられる雨樋で、雨水を地面や下水に流します。
⑤ エルボ
L字型をした、樋同士をつなぐ継手のこと。エルボー(ひじ)の形をしていることからその呼び名になりました。
⑥ 這樋(はいどい)
上の階の竪樋から流れてきた雨水を下の階の軒樋に流すためのもので、主に下屋根(1階の屋根)に設置されます。
⑦ 止まり
軒樋の両端に取り付けて、雨水が樋の外に流れるのを防ぎます。
雨樋のタイプ
雨樋のタイプには大きく分けて以下の2種類があります。
半丸型
半円状の形をした昔からある雨樋で、和風住宅から洋風住宅まで幅広く使われています。
取り付けには下から支える受け金具を使い、和風の垂木に取り付ける場合は5丁流れという、5種類の高さの違う受け金具を使用します。
角型
コの字型をした角型の雨樋で、最近の新築住宅やリフォームではこの角雨樋が主流となっています。
樋の内側に引っ掛ける吊り金具を使うため、スッキリとした見た目で、半丸型に比べて排水量が多いのも特徴です。
雨樋の取付方法
雨樋の部材の名称、タイプをご説明したところで、次は雨樋の取付方法を簡単にご紹介します。
ここでは、角雨樋の取付工程を例にご紹介していきますね。
① 水が流れる方向に勾配(水勾配)をつけるため、 まずは鼻隠しの両端に一本づつ樋吊り金具を取り付けます。
雨樋の勾配は10mにつき3〜5cmが適切なので、雨樋の長さから勾配を計算します。
なお、水勾配の一番高いところを水上(みずかみ)、低いところを水下(みずしも)と呼んでいます。
② 水上と水下の樋吊り金具に水糸を結び、糸を張ります。
そのラインに沿って金具を付けていくと、自然と勾配ができるのです。
樋吊り金具は50〜60cm間隔で打っていきます。
③ 金具が付いたら、雨樋の先端のくぼみに樋吊り金具の先端を引っ掛け、奥側を押し込めばカチャっとはまります。
④ 水を落とす部分の樋は切り離し、下からドレン付きのソケット(集水器)を取り付けます。
⑤ 集水器にエルボ、呼び樋、竪樋をつなげ、樋の両端に止まりを付けたら完成です。
樋の長さを継ぎ足す時は、ジョイント部分に継手と呼ばれる部品を取り付けます。
つなぎ目には専用の接着剤を使いますが、集水器と、その直下のエルボは接着しません。
ゴミが詰まった時に取り外せるようにするためです。
雨樋工事は慣れると数時間で完了しますが、見習いのうちは丸一日かかるような作業なのですよ。
雨樋の不具合
次に、雨樋によくある不具合をいくつか挙げてみましょう。
■雨樋の詰まり
雨樋から水が溢れてくる原因として一番多いのが、落ち葉や土による雨樋の詰まりです。
落ち葉以外にも、カラスが運んできたペットボトルが落ちていたり、いつの間にか鳥の巣ができていたというケースもあります。
雨樋は高い位置にあり、特に2階部分はハシゴが必要で危険なため、雨樋の清掃は業者に依頼したほうが安心です。
■雨樋の外れ
雨樋が強風によって外れてしまうことはよくあることです。
特に風が強く当たる2階の竪樋や、下屋部分の這樋は外れやすいのでしっかりと固定させることが必要です。
■雨樋の破損
雨樋が破損することにより特定の位置に雨が落ち続けると、雨漏りのリスクが高まります。
特にルーフィングが寿命を迎えた下屋部分は注意が必要です。
早めの雨樋修理・交換をおすすめします。
■雨樋取り付け直後の不具合
雨樋取り付け直後の不具合は意外と多く、以下のケースが特に起こりやすいトラブルです。
・接着が甘く外れた
雨樋のつなぎ目は専用の接着剤を使うのですが、接着が甘かったり、付けた直後に雨が降って外れてしまうことがあります。
・勾配が甘かった
リフォームの場合、古い家の軒が下がっていることもあるため、水平が取れず逆勾配となり、水があふれてくることがあります。
ここは新築との大きな違いで、通常通りに施工してもダメな場合があり、実際に雨が降ってみないと分からないというのがリフォームの難しいところです。
雨樋工事はどこに頼めばよいの?
雨樋の修理・交換はどこに頼めばよいのかは意外と知られておらず、カーポートなどを施工するエクステリア業者に依頼される方が多いようです。
ところが雨樋は廃盤になっているものが多く、同じ品番でも製造時期によって型が違っているものがあったりと厄介なのです。
例えば軒樋の一部が壊れていた場合でも、同じ部材がなければ、そこだけ別のものに変えることができないため、軒樋は全交換となります。
ある現場で、別の業者が合わない軒樋を強引に付けており、不具合が起きていたため全交換することになったケースもありました。
よって雨樋の修理・交換は、雨樋に詳しい屋根工事業者か板金屋に依頼するのがベストです!
雨樋のことなら富士宮屋根工事店へ!
今回は、当たり前に付いているようだけど、実はとても重要な役割を果たしている雨樋について解説しました。
雨樋の不具合を放っておくと、すぐに家が傷んだり雨漏りすることはありませんが、積もり積もって大事なお家を傷めてしまうことになります。
そうなる前に、雨樋の不具合に気づいたら、富士宮屋根工事店までお気軽にお問い合わせください!
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