瓦屋根が地震に弱い理由とは?瓦葺き替え工事についても解説!
投稿日:2024.4.23
年始に起こった能登半島沖地震のように、大きな地震が起きると瓦屋根軽量化の問い合わせが増えます。
瓦が落ちた屋根や倒壊した家屋を見ると「自分の家は大丈夫だろうか?」と不安になりますよね?
そこで今回は、瓦屋根が地震に弱いと言われる理由と、屋根を軽量化するための葺き替え工事について解説します。
当社瓦屋根葺き替え工事の事例とこだわりポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
目次
瓦屋根が地震に弱いと言われる理由とは?
瓦屋根が地震に弱いと言われるいちばんの理由は、瓦屋根のその重量です。
瓦の重量は1枚あたり2.6kg〜3.6kgあるので、30坪の家になると4,000kg〜6,000kgにもなります。
まさに大型トラックの荷物が屋根の上に乗っかっているイメージですね…。
屋根は重量が大きくなると重心が高くなり、地震のときの揺れが大きくなります。
いわゆる「振り子の原理」が働くため、重い瓦屋根の場合は軽い屋根に比べて揺れが大きくなるのです。
それが瓦屋根が地震に弱いと言われているゆえんとも言えるでしょう。
瓦屋根の葺き方を把握しよう
2011年に静岡県東部で起きた地震では、瓦屋根が落ちて怖い思いをしたという声を多く聞きました。
いっぽう、釘止めされた瓦やラバーロック工法※で固定された瓦屋根は比較的落下の被害が少なかったようです。
ですが、瓦が落ちないのはよいことばかりではありません。
昔は地震が起きたら瓦を落として屋根を軽くする、という考え方がありました。
瓦が落ちて屋根が軽くなると、家屋倒壊の危険性から免れるかもしれません。
ところがその反面、落下した瓦で怪我をする危険性もあります。
そのため、瓦が落ちたほうがいいのか悪いのかは考え方次第でもあるのです。
地震のときは外に避難するべきか、瓦の落下に気をつけるべきなのか…
地震に備えてご自宅の瓦が固定されているかどうかを認識しておくのはとても重要なことです。
※ラバーロック工法
瓦の隙間の一部分をコーキングで埋めて固定させる工法のこと。
瓦屋根を軽量化するためには?
重い瓦屋根を軽量化するためには、屋根葺き替え工事のほかに選択肢はありません。
なぜならば、瓦屋根にはカバー工法を採用することができない(余計重量が増すので現実的ではない)からです。
瓦がお好みであれば軽量タイプの瓦に葺き替えることも可能ですが、近年は金属屋根への葺き替えのほうが圧倒的に多いです。
それでは、次に瓦屋根の葺き替え工事の手順について見ていきましょう。
瓦屋根葺き替え工事の手順
瓦屋根の葺き替え工事は、以下の手順で行います。
1.瓦おろし(瓦の撤去)をする
まずは瓦を一枚一枚剥がして撤去します。
通常は、荷台がコンテナ状になったBOXと呼ばれるトラックを横付けし瓦を投げ入れていきます。
BOXが横付けできない現場では、昇降式のハシゴを使って瓦を下ろすこともあります。
2.野地板を貼る
瓦をおろしたら、新しい野地板を貼っていきます。
瓦屋根葺き替え工事では、古い野地板を剥がすことはほぼありません。
古い野地板まで剥がすと垂木がむき出しとなり、かなり大掛かりな工事となるからです。
通常は、古い野地板を残して新しい野地板を貼る「増し張り」の工法が採用されます。
3.ルーフィングを貼る
増し張りした野地板の上に、新しいルーフィングをタッカーで打ち付けていきます。
ルーフィングは屋根を雨漏りから守るとても重要なものです。
4.新しい屋根材を葺く
ルーフィングの上に新しい屋根材を葺いていきます。
瓦の代わりとしてオススメの屋根材は、後ほど詳しくご紹介します。
また、屋根の葺き方は屋根勾配によっても変わってきます。
瓦屋根葺き替え工事の施工例と当社こだわりポイント
次に屋根葺き替え工事の施工事例とこだわりポイント、また、おすすめの屋根材についてご紹介していきます。
施工事例① 瓦屋根から石粒付きガルバリウム鋼板(セネター)へ
こちらは瓦屋根から石粒付きガルバリウム鋼板セネターへ葺き替えをした現場です。
和瓦の下地は防水ルーフィングの上に杉皮があり、その上に瓦桟が打ってあるパターンが多いです。
瓦屋根の葺き替え工事では瓦桟、杉皮を取り外す業者が多いですが、当社では絶対にバラしません。
当社では瓦桟を残したまま、垂木を狙って半貫と呼ばれる木材を打っていきます。
その上に合板を重ね、半貫を狙って合板を釘打ちしていきます。
そうすることにより、既存下地の防水性能を残しつつ新しい防水層ができるので、防水性能が二重になります。
さらに通気層も生まれるため、断熱性と防音性も上がって一石二鳥です^_^
手抜きのように見えてしまいそうな施工方法ですが、予算的にも性能的にもオススメなのですよ!
石粒付きガルバリウム鋼板のおすすめポイント
純和風の家にも違和感なくなじむ石粒付きガルバリウム鋼板は、当社イチオシの屋根材です。
なかでも当社では、60年以上の実績のあるデクラ屋根「セネター」をおすすめしています。
ガルバリウム鋼板の上に天然石を焼き付け加工しているため、色褪せしにくく塗装のメンテナンスが必要ありません。
また石粒が雨音を吸収してくれるので、防音性能の高い瓦屋根から葺き替える際に最適な屋根材といえます。
施工事例② 瓦屋根から断熱材一体型ガルバリウム鋼板(MFシルキー)へ
こちらは瓦屋根から断熱材一体型ガルバリウム鋼板(MFシルキー)へ葺き替えをした現場です。
瓦おろしは下屋根・大屋根と2日に分けて行いました。
なお、屋根工事の作業途中でブルーシートによる養生を行っている業者を見かけますが、当社絶対にやりません。
当社では、瓦の解体はその日のうちにルーフィングまで敷き終える範囲にとどめています。
ブルーシートは風が吹くとバタバタとかなりの音がしてお客様を不安にさせてしまうからです。
またルーフィングを敷いておくと、その日の夜に雨が降っても雨漏りする心配がありません。
ルーフィングはゴムアスファルトルーフィングというグレードの高いものを、さらに水が集まる谷の部分には、密着度の高い粘着層付きルーフィングを使います。
屋根工事はとにかく下地が大切で、やり直しが効かないので慎重に行います。
また合板を貼る際は、そのまま貼ると下から軒先部分の合板が見えてしまうため、板金役物を取り付けて合板を差し込むようにしています。
このように、パッと見気づかないようなところまで手を抜かないところが当社のコダワリなのです!
断熱材一体型ガルバリウム鋼板のおすすめポイント
フラットな横葺き屋根がお好みでしたら、断熱材一体型のガルバリウム鋼板がおすすめです。
ガルバリウム鋼板の下に断熱材が付いているので、断熱性能はもちろん防音性能も優れた屋根材です。
また、横のつなぎ目部分がカチッとはまるようになっているため、平葺き屋根に比べて水が回りにくく雨漏りのリスクも軽減されます。
断熱材一体型ガルバリウム鋼板への葺き替え工事の現場レポートはこちら
瓦屋根葺き替え工事のことなら富士宮屋根工事店へ
今回は、瓦屋根を軽量化するための葺き替え工事について解説してきました。
瓦屋根の葺き替えは、瓦の撤去費用も含まれるためカバー工事に比べるとお高くなります。
せっかく高いお金をかけて工事をするのですから、絶対に後悔したくありませんよね?
当社では数多くの瓦屋根葺き替え工事の実績を積んでいますので、安心してお任せください^_^
瓦屋根葺き替え工事のことなら、富士宮屋根工事店までお気軽にご相談ください!
−Y−