破風(はふ)って屋根のどの部分?オススメのメンテナンス方法とは?
投稿日:2024.12.12
「破風(はふ)」と聞いて屋根のどの部分か答えられる人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
そもそも「破風ってなに?」「初めて聞いた」という人も多いのではないかと思います。
そんな建物のなかでもあまり知られていない破風ですが、実はとても重要な役割を果たしているのです。
そこで今回は、破風について解説するとともに、オススメのメンテナンス方法などをご紹介していきます。
ぜひ最後まで記事をチェックしてくださいね!
目次
屋根の破風(はふ)とは?
「破風」とは切妻屋根のてっぺんから軒先にかけて取り付けられた板のことで、「破風板」とも呼ばれています。
破風は読んで字のごとく「風を破る」もので、強風で屋根が壊れたりめくれたりするのを防いでくれます。
切妻屋根の三角部分のことを「ケラバ」とも言うので混同されがちですが、ケラバに付ける板が「破風板」と覚えておくとよいでしょう。
ケラバについては以下の記事でも解説しているのでチェックしてくださいね!
破風板は母屋(垂木を支える部材)や軒桁の側面を隠すように付けられています。
破風板の軒先部分が四角っぽくなっているのは、軒桁などの部材を見せないようにするためのものだったのですね。
ちなみにこの破風板の軒先部分のことを「破風納め」と言います(^^)d
鼻隠しとの違いは?
破風とセットで呼ばれることが多いのが「鼻隠し(はなかくし)」です。
破風板は地面に対して斜めに取り付けられますが、鼻隠しは地面に対して平行に取り付けられます。
ちょっと迷ってしまいそうですが、鼻隠しは「軒樋を付けるところ」と覚えておくとよいですね。
破風板の素材は?
破風板は厚い木の板で作られていることが多いです。
ところが最近では、耐火の面からケイカル板(けい酸カルシウム板)に吹き付け塗装をしたものも増えてきたようです。
火災が起きたとき、火は下から上に向かって燃え広がっていくので、木の板に比べるとケイカル板は有効かもしれません。
ですが、雨風が直に当たる部分に使用するのにはあまり向いていない材料とも言えます。
破風に起こりがちな不具合とは?
破風は建物における面積は小さいものの、不具合が起きやすい部位でもあります。
ここでは破風に起こりがちな不具合をいくつか挙げておきます。
破風板が劣化する
破風は建物のなかでもっとも先に雨風を受け止める場所なので、とても劣化しやすいです。
破風板が劣化すると表面にヒビが入り、しまいには割れて落下してしまう恐れがあります。
強風で飛ばされる
強風で棟板金が飛ばされる不具合はとても多いのですが、破風板が飛ばされてしまうのもよくあるケースです。
特に風の強い地域や台風の時は要注意で、自分の家だけでなく近隣の家にも被害を及ぼす危険性があります。
破風のメンテナンス方法
破風の劣化を放っておくと、先ほどお伝えしたように落下したり飛ばされたりする危険性が高まります。
そうならないためにも、破風には適切なメンテナンスが必要です。
そこで、破風のメンテナンスとしておすすめの方法をご紹介します。
板金カバー
破風板が傷んできたら、まずは板金でカバーすることをオススメします。
板金でガッチリとカバーした破風板は、雨にも風にも強くなるため塗装よりも数倍長持ちします。
塗装に比べると倍以上の費用はかかりますが、何回も塗り直すことを考えるとオトクとも言えるでしょう。
下地補強+板金補強
破風やケラバ全体の傷みが激しい場合は、下地を補強してから板金巻きするのをオススメします。
屋根から雨漏りしている場合、破風板をバラすと下地がボロボロに腐っていることがよくあります。
その場合はただフタをするだけでなく、雨漏りの原因を解決したうえで下地および板金補強をしなければなりません。
破風に塗装をおすすめしない理由
先ほど破風板の塗装について少し触れましたが、当社では破風板の塗装をオススメしておりません。
それには以下の理由があります。
塗膜が剥がれやすい
破風板は塗ればきれいになりますが持って数年で、特に日当たりの良い場所は塗膜が剥がれやすくなります。
また破風板が木の場合、木は呼吸しているため表面に塗膜を作ると数年で剥がれてしまいます。
防腐効果のある浸透性塗料を使って塗装するケースもありますが、その防腐効果にも限りがあり色持ちもあまりよくありません。
破風の長持ちにはつながらない
破風に限ったことではありませんが、塗装は見た目を良くするためのもので長持ちさせることにはつながりません。
なぜならば、ほんの0.1mmにも満たない塗膜で外装を保護することはできないからです。
これらの理由から、当社では建物を長持ちさせる手段として板金で巻くことををオススメしております。
破風板リフォームの施工事例
最後に、当社で過去に行った破風板リフォームの施工事例をいくつかご紹介します。
破風板のリフォームをお考えのかたはぜひ参考にしてください!
施工事例① 雨漏りして腐った破風板
こちらのお客様は屋根に付けた明り取りから水が回り、ケラバがボロボロに腐っていました。
そのまま放置するとケラバ全体が落下する危険性があったため、雨漏り対策をしたうえで破風板を補強、板金巻きしました。
施工事例② 破風板の補強・板金巻き工事
こちらのお客様は、傷んだ破風板のみのカバー工事をさせていただきました。
破風板にTVアンテナを付けているご家庭も多いのですが、破風板が劣化していると崩れて落ちる危険性もあります。
そのため構造用合板でしっかりと補強したうえで板金を巻き、アンテナを再設置する工事をいたしました。
施工事例③ 雨漏り修理と破風板補強工事
こちらのお客様は屋根塗装を繰り返し、その際に破風板も直してもらったけど雨漏りは改善せず余計ひどくなったとのことでした。
そのため、雨漏りを直すために屋根カバー工事を行い、同時に腐ったケラバと破風板の補強を行いました。
破風のことなら富士宮屋根工事店まで!
今回は破風について解説してきました。
破風はお家にとってとても重要なもので、かつメンテナンスが必要な部材であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
当社は破風のメンテナンスにおいては相当数の施工実績がございます。
この記事を読んで「ウチの破風は大丈夫?」と思われたかたは、富士宮屋根工事店までお気軽にお問い合わせください!
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